「音リビアの泉」番組後記

音MADアドベントカレンダーの12/20分の記事です!

クリスマスが近づいてますね。

adventar.org

 

「音リビアの泉」ディレクターのゴムーンです。

この記事では「音リビアの泉」という番組が放送されるまでの経緯と各音リビアについての詳細を書いた記事となっています。

 

live.nicovideo.jp

 

 

始まり

2023年1月下旬頃、運営内で特別番組についての会議が行われました。

その会議の中で出た有力候補が「トリビアの泉」のパロディ番組。ちなみに私が出した案ではありません。

本来はこの番組のディレクターは埜村武さんがやる予定だったのですが、負担を減らすために私が引き受けることになりました。

 

…が、正直とても困りました。

トリビアの泉」という番組の特徴といえば莫大な費用や時間をかけて検証をすること。

「サイコロの目の出る確率で最も高いのは5」というトリビアでは、サイコロを1万個転がしたり…

「日本の家庭で飼える最大のペットはキリン」というトリビアでは、実際にキリンを飼ってみたり…

トリビアの泉」のパロディ番組をやるなら、莫大な費用と時間をかけなければ面白くならないと考えました。

 

というわけで

番組制作開始

まず「音リビアの泉」をやる上で様々なことを決めました。

  • 本家をできるだけ模倣する
  • 編集は自分がやる
  • 「音リビアの種」もやる
  • 内輪ネタはなるべく取り扱わず、多くの人が楽しめるような番組にする
  • 1時間半~2時間程度の番組にする

などなど…色々なことを決めました。

試しに動画も作ってみたりして。

▲試しに作った動画の一部。ナレーションもこの時から既にありました。

そして4月上旬、本格的に番組制作が始動することになります。

番組を制作するにあたり、検証スタッフ、美術スタッフ、出演者を集めようということになりました。

検証スタッフ

検証スタッフとはその名の通り、音リビアの検証を行うスタッフです。撮影も行います。

リビアの内容と構成は検証スタッフと会議をして決めていきました。

検証スタッフは大阪班と東京班と北海道班と仲邑飛鳥(ここでもぼっち)で分け、各音リビアを円滑に検証できるように割り当てました。

美術スタッフ

美術スタッフとは出演者の立ち絵やスタジオ、ロゴやOPのCG制作などです。

本家を再現できるよう、細かい部分まで力を入れていただきました。

出演者

出演者はアドリブでコメントが出来る人をお呼びしました。

ボトルさんにはタモリのように厳しく評価してもらい、モツさんにはビビる大木のようにツッコんだりリアクションを大きめでお願いしていました。

ちなみにゆうしゃアシスタントさんをお呼びしたのはハゲてるからです。

こうして撮影した動画や立ち絵などの制作物、出演者の音声などを組み合わせて1本の番組を作るわけです。

編集

編集は基本的に私がやっています。Premiereを使ってますよ。

ナレーションについて気になる人も多いと思いますが、ナレーションはRVCを使用しました。

RVCは3月頃から話題になってましたが、その頃からナレーションにRVCを使うことを考えていました。元々は全部私の声です。それをRVCで変換し「トリビアの泉」のナレーションっぽくしています。

 

ここからは各音リビアを掘り下げたいと思います。

 

1.星のカービィのゲームに音MADを意識したかのような構成のメドレーが収録されたことがある

MDM天の実行委員会のサーバーで音リビアの募集をかけたとき、ととととさんに教えていただいたネタを採用しました。

ネタを採用する際に「面白いオチをつけることができるか」ということを考えて採用しています。つまり、このネタを採用する時点で音MDM参加者で合作するというアイデアはあった訳です。

 

言いがかりと言われそうなトリビアだったので、納得してもらえるように構成をしっかり考えました。

 

何故このトリビアを最初にしたかというと、カービィという誰もが知っているゲームを持ってくることで、多くの人の興味を惹くことができると考えました。また、音MDM参加者が集まって合作を行うというのもインパクトがあります。この後もインパクトがある音リビアがたくさんあったので、掴みとしてピッタリだと思いました。

 

ととととさんには出演していただいた上に、ゲーム画面とイラストまで提供していただきました。

 

カービィメドレー合作は参加者の方を集めるのが大変でしたが、流石音MDM参加者というだけありキャッチーな合作を制作していただきました。

 

2.ビリー・ヘリントンfigmaがある

この音リビアは知っている人もいるかと思いますが、音MADをライトに見ている層も楽しめるように作りたかったので採用しました。

ただ、色々な種類のビリー・ヘリントンfigmaがあることはあまり知られていなかったようです。

4種類のfigmaは借りたものもありますが、わざわざ購入したものもあります。

ちなみにビリー・ヘリントン クリスマス&ニューイヤーver.はなぜかバラバラになってしまいました。

 

3.変態糞土方が生まれたのは岡山の県北ではなく、秋田の県北

ここから徐々に規模がでかくなっていきます。

この音リビアを採用したのは秋田ということで、仲邑飛鳥さんが撮影しやすいだろうと考えたからです(実際は交通の便が悪く、秋田県民でも行かない辺鄙な場所なのですが)。

この音リビアではモンスターハンターのBGMを使っています。他の音リビアもそうですが、素材に関連するBGMを意識して使うようにしています。

変態糞土方が生まれたのが温泉街とのことで、ユクモ村のBGMを使いました。

 

仲邑飛鳥さんからイチジク浣腸を撮影した動画が送られてきましたが、使いませんでした。

4.トランスフォーマー東映スパイダーマンがきっかけで制作された

私はマーベルに詳しくないので、大腸菌デリバリーサービスに構成を考えてもらい、色々教えてもらいながら動画制作しました。

東映スパイダーマンニコニコ動画ではイジられていますが、後の作品に大きな影響を与えた作品です。


東映スパイダーマンは放送当時から高く評価されており、原作者の評価も高かったということを伝えたかった」って大腸菌デリバリーサービスが言ってました。

 

3連続で笑える音リビアを流したので、番組の緩急をつけるために「へぇ~」と思えるような真面目な音リビアを持ってきました。

 

種1.チャージマン研!に映っている陰毛の本数は〇〇本

2日も部屋の一室を借りて検証しました。

私もこの検証に参加しましたが、本当に無駄な時間でした。

でも莫大な時間をかけなければ面白くなりませんし、笑いのために我慢。

 

検証時間が長すぎてGoProのバッテリーが膨らみました。

 

ところで収録場所は「TAKETOビル」という場所で行いましたが、竹塔さんを意識した訳ではありません。偶然です。

種2.1本満足バーを全部混ぜると〇〇味

1本満足バーを118本を手に入れました。私の近所のスーパーから1本満足バーが消えました。

混ぜるのも非常に苦労しましたね。この音リビアも部屋を借りて撮影したのですが、部屋中にチョコの匂いが充満。換気しながら混ぜてました。

 

解体も非常に苦労したと聞いてます。解体した巨大1本満足バーは音MDM天の関係者に送りつけました。普通のチョコらしいです。

5.柴又のMADコンテストが開催されたことがある

柴又のMADコンテストが開催されたことがあるのは知っていたけど、優勝作品を知らない人は結構多かったのでは?

ちなみに最初の柴又MADコンテストに私も参加してます。何も貰えませんでした。

 

そして何故「第3回柴又MADコンテスト」を開催する流れになったかというと…

私が「第3回柴又MADコンテスト」開催できないかなぁ…なんて言ったのが始まりです。

その後、仲邑飛鳥さんが観光協会と話をして現在に至るというわけです。

「第3回柴又MADコンテスト」は水面下で進んでいるようですよ。

6.エルシャダイジーンズが販売されたことがある

エルシャダイジーンズを実際に手に入れて、履いてみるというアイデアはあったものの、どこで撮影するのかという問題がありました。

渋谷のスクランブル交差点、国会議事堂前というアイデアもありましたが最終的には秋葉原歩行者天国で撮影しました。

ふーふーが「顔を隠してくれ」と言ってきたのですが、無視しました。

 

この音リビアについて、エルシャダイのディレクターである竹安佐和記さんにお話を聞くことができたのは運が良かったですね。

 

というのも、当時ルシフェルの服を購入しようという話をしていた頃、このようなツイートが飛び込んできたのです。

 

なんという偶然。というわけで、ゲーム好きのFEARさんを向かわせてお話を聞いていただきました。

7.MADの起源は1970年代に大阪の大学生が誕生させた

元々、MADテープに関する別の音リビアを紹介する予定だったのですが、何しろ半世紀前の話なので事実かどうかがハッキリしませんでした。そのため、内容を変えて現在の形に落ち着きました。

どの音リビアにも言えますが「事実」を伝えるということを大事にしています。確証が得られない情報は流さないようにしました。

内容を変えたため、yuuさんに追加のインタビューをしなければならず、ご迷惑をお掛けしてしまいました。

最後にテープを使うオチ、結構好きです。


8.稚内にいるドナルドの人形をインスタにアップし続けている人がいる

大腸菌デリバリーサービスに教えてもらった音リビアです。

この音リビアは私が撮影しました。

朝早起きして札幌発のバスに乗り、約6時間かけて稚内に到着。

2時間ほど撮影した後、約6時間かけて札幌に帰りました。

店員さんに「ドナルドと写真撮りたいんだけど」って言ったら撮影してくれるみたいですよ。

 

今後も稚内のドナルドの活躍にご期待ください。

9.音MAD作者になるのを諦めて、お笑い芸人になった人がいる

那須ピーマンのことではありません。

オチに毒がありますが、しっかり本人からOKいただいてます。

 

そういえば仲邑飛鳥さん経由でネタの動画が送られてきたので確認したら、手違いでNGシーンの動画が送られてきて爆笑しました。ムラムラタムラさん、ネタ中にミスに気づき「あっ……ごめん」って言ってました。

10.音MAD語録を使った同人音声作品がある

一番インパクトがあったかもしれない音リビアです。

当初はボイスドラマを検証VTRに組み込み流す予定だったのですが、諸々制作に時間がかかり、後日投稿するという形になりました。

ダメ万の田中さんの声優の方には追加で同人音声作品を朗読してもらい、それをオチとして使わせていただきました。

 

ちなみに私の手元には「出たな、ティッシュマン!いらねーってのに、ティッシュねじ込む気だろ?」と田中さんの声優のボイスがあります。録音環境をチェックするために言ってもらったセリフです。

 

一番力を入れた音リビアだと思います。

種3.バッキュマンは最大〇〇cmまで伸びる

バッキュマンを海外から2体輸入しました。これを大阪班と東京班で引っ張ることに。

人間の手で限界まで引っ張ることができるのかは検証前はハッキリしませんでした。

実際、バッキュマンは人間の手で限界まで引っ張ることができず、車で引っ張ることになりました。が、収録場所を決めるのが大変で、最終的に河川敷でやることになりました。

もちろん許可なく撮影はできないので、河川区域内一時使用届を提出した上で検証を行っています。河川区域内一時使用届はどういった目的で使うのか、詳細を書く必要があります。というわけで詳細を書いて提出。頭のおかしい奴らだと思われつつもOKが出ました。

 

一番お金をかけた音リビアの種です。10万くらい?

 

種4.アッコさんとアブちゃんが辞書に載ってる言葉を全て使ってオシャレースをすると、〇〇が勝つ

放送で流すことが出来なかった種。何故流せなかったかというと、編集が間に合わなかったからです。きっかんさんごめんなさい!

元々「広辞苑 第七版」と「大辞林 第四版」も使用する予定だったのですが、流石に時間が無いので割愛。それでも、大変なことには変わりないです。結局一番時間をかけた音リビアの種となりました。

 

この音リビアの種のためだけにオシャレースで使われている「ウインクスL7」というフォントも買いました。バカタレすぎ。

11.松岡修造の「しじみがトゥルル」の湖では実際にしじみ採り体験ができる

最後にふさわしい音リビアですね。

こにわさんを青森の十三湖まで呼んでいって「しじみがトゥルル」を再現してもらいました。

 

撮影当日の天気は曇のち雨で、こにわさんがいた時だけ曇りだったようです。

仲邑飛鳥さんはこの撮影のために何個か仕事を断ったんだとか。申し訳ない。

 

ところで「しじみがトゥルル」の湖は島根県宍道湖ではないかという話もありますが、青森県十三湖で間違いないそうです。

 

というわけで、私はこれらの音リビアの制作管理を並行して進めていきつつ、動画編集、収録、司会進行などを4月上旬から9月上旬まで行いました。

 

その結果…

 

 ち~ん(笑)

 

ゴムーン、死亡(も〜りもり)…

 

自分がやったほうが良いだろうと思ったことを全てやろうとした結果、いっぱいいっぱいになってしまったんですね。

それにこの番組は約70人ほどの方が関わっています。芸人さんや観光協会の方々にも協力していただいているので、プレッシャーも甚大です。

更に番組制作期間中、彼女と別れた上に仕事も辞めたので精神的にも相当しんどかったです。

 

結局放送当日、ついに精神が限界に達し、ふーふーと大内乙打さんにバトンを渡して14時間ぶっ通しの作業の末、動画を完成させてもらいました。

 

延期がありつつも、何とか「音リビアの泉」を放送することができました。

ちなみに本番組は元々7月下旬放送の予定でしたが、8月下旬に延期され、さらに9月11に延期となりました。延期に延期を重ねてしまい周りに迷惑をかけてしまいました。本当に申し訳ないです。様々な理由がありまして、別日への延期はもう無理でした。時間切れというわけです。

 

当初の予想ではこんなに大きな番組になる予定は無く、予定通りに放送できるはずでした。

何故このようなことになってしまったのでしょうか?

一体何故…。

一体誰のせいなんだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_人人人人人_
> 俺やで <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄